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長野の上山田温泉の座布団寄席に。メンバ-3名で、他に南喬師匠と二つ目の小蝠さん。会場は市民会館の舞台。1,200人収容の大きな会場なので、舞台に高座と客席を設置して、お客さんに座布団を持参していただくところから、こういう会の名がついたそうだ。もう15年続いていて、今回で31回目。ネタは小蝠『青菜』、萬窓『寝床』、南喬『らくだ』。一泊して、朝風呂に入って帰京。
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5月上席は、浅草演芸ホ-ルの昼の部で、師匠円窓と交互出演。黄金週間の最中だが、平日のせいか7割の入り。楽屋でいっ平に会い、彼が中国に行った話を聞く。中国語で『時そば』を演ってきたそうだ。
高幡不動尊で落語会。会場は境内の五重塔内のホ-ル。3時開演だが、お客さんは2時前から席についていて、真ん中部分はロ-プで囲ってあり誰も座っていない。ここは檀家の席だそうだ。師匠円窓はあとに仕事があり急ぐので、窓輝→円窓→萬窓の順で上がることに。ところが、開演直前の大雨で、境内の人々が雨宿りに入ってきて、立ち見も出る程の大入りに。まさに恵の雨。演目は窓輝『粗忽の釘』、円窓『そば清』、萬窓『妾馬』。終演までには雨も上がった。これもお不動さまのご利益か。
その後、黒門亭へ。今回の企画は<演者変わって、ネタ変わらず 『寝床』編>で、4人の落語家が日替わりで『寝床』を演じる。私は3人目だったが、3人聴き比べていたお客さんがいて、明日も聴きに行くそうだ。

伊勢崎の金子屋さんというそば屋で[吉窓・萬窓二人会]。私は今回が初めてだが、この会に出演した落語家は私で105人目で、なんと今年で19年目。これだけ続いている落語会は東京以外では珍しい。「無理にお客さんを呼ばずに、聴きたい方にご案内しています」とご主人は言っていたが、義理ではなく、本当に落語が好きな方が集まっていた。それが長続きする要因だろう。

打ち上げの席でお客さんから「あの人の芸はどう思う?同業者から見て」と訊かれることがある。悪く言えば、いずれその噺家の耳に入ることもあるし、良く言えば「やけに肩を持つね」などという答えが返ってくる。つまりこの手の質問をする場合、厳しい意見を期待していることが多いのだ。私は「後日一席設けていただいて、ご祝儀を頂戴して、、、」と逃げることにしている。
噺家だけで飲む席でも、あまり芸談はしない。他人の悪口になってしまうことが多いからだ。我々が芸の話をするのは稽古のときで、噺そのものよりその噺にまつわる芸談の方がためになることがある。

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